長野県の県の木、高原に生える白樺は、別荘地の植木としても人気があります。
わたしも、別荘の庭造りで、かなりの数を植えてきました。
でも、あまり家の近くに植えるのは得策ではありません。
倒れやすいんです。
参考記事>>台風で倒れやすい樹木 危険な木ワースト5
まずは白樺を引き起こす
今回の現場は、そんな家の近くに大きく育ってしまった白樺の伐採です。
かなり家の方に傾いていて、いつ倒れてもおかしくありません。
しかも、反対側には電気の線があって、そちらにも倒すことが出来ません。
そこで、この白樺を引き起こし、直立させ、その状態で枝を払ってから倒す作戦です。
今回は、引き起こすために
チルホールTU16
を使用します。
いつも伐採に使っているT-7の上位機種で、1.6トンまで引っ張れる、
重くて(18㎏!)でっかいヤツ。
そのため、玉掛けするワイヤーも4分(12ミリ)ワイヤーを使用します。
なるべく高い位置に、シャックルで玉掛けします。
チルホールTU-16の使い方
こちらがチルホールTU16。新品!
基本的な使い方はT-7と一緒ですが、ワイヤーロックの開放の方法がちがいます。
参考記事>>チルホール【T7】の使い方 アカマツを倒す
下に見える平らな板(開放レバーセーフティーロック)を右に少し押し込み、つかんでいる開放レバーを引き上げます。
かなり、力がいります。
開放の位置まで引き上げると、カチッっとセーフティーロックが元の位置に戻って開放状態となります。
開放状態にしたら、こちらからワイヤーを差し込み、
台付けフックからワイヤーが出てきますので、たるみがなくなるまで引っ張ります。
そのあと、開放レバーを少し上にあげ、セーフティロックを少し押し込んでからロックの位置まで戻して、ワイヤーをロックさせます。
あとはT-7と一緒ですが、丸いレバーにハンドルを差し込んで往復すると引っ張り、上側についている平たいレバーを往復させると緩んでいきます。
白樺が直立しました
さすがは引っ張り能力1.6トン。
かなり軽く白樺が起きてきました。
ほぼ、直立しました。
このまま引っ張り続ければ、折れてしまいそうな勢いです(笑)
登って枝払い
白樺が直立してしまえば、下に枝を下ろすスペースがあるのです。
太い枝にロープをかけてから切っていきます。
ゆっくり下ろしますが、思ったよりも枝の張りがよく、もう少し小さくする必要がありました。
落ち葉でわかりにくいですが、下に見える屋根にあたりそうなんです。
降りていきながら、小さく切っていきます。
こんな時、自分の命綱を切ってしまっても死なないよう、命綱は2本かけていますよ。
無事、大きな枝が地面に降りました。
ピンクの目印のついたワイヤーが、チルホールTU16で引っ張っているワイヤーです。
シャックルの使用方法が間違っているというツッコミがありそうですが・・
参考記事>>【伐採作業】外れやすいばね式フックとシャックルを使う際の注意事項
あとは倒すだけ
厄介な樹木も、枝を払ってしまえば難易度は下がります。
引っ張っているチルホールの方向めがけて伐倒します。
右上に見える電線をやっつけることもなく、狭いスペースにうまく倒すことが出来ました。
あとは、ユニック車に積んで片付けるだけです。
お疲れ様でした♪
こちらもおすすめ>>人力で滑車を使って丸太を建てる【建て御柱】に行ってきた
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