最近の土木工事では、新規に開発をするのではなく、今あるインフラを使い続けるための
維持工事
も多くなってきました。
こちらの方が、税金の無駄遣いも減るし、サスティナブルですよね。
今回は、そんな維持工事で、
U字溝のおそうじ
のお仕事が舞い込んできました。
暑い夏、人力にも限界があります

道路の横にある排水溝を、側溝(そっこう)と呼びます。
側溝にはいろんな種類があり、ふたがあるものや車が乗っても平気なもの、縁石が一体型のものなどいろいろです。
いちばん簡単な側溝は、U字溝で、管理も楽なんですが、今回のU字溝は、ほとんど土で埋まってしまっていました。
Gさん(65歳)がスコップで掘り上げるも、暑くって、10mで限界が来てしまいました。
現場は全部で300m。これは大変です。
そこで、バックホウで掘ることにしたんです。
バックホウの爪に鉄板を溶接

かねてから、U字溝の掃除の
機械化
を考えていました。
バックホウのバケットには、細いサイズもあるんですが、
U字溝のサイズの方がもっとたくさんあるんです。
予算のあまりとれない維持工事。いちいちバケットを購入していられません。
そこで、バケットの爪に鉄板を溶接。これなら、爪を交換するだけで済むんです。名付けて
ペリカンの口♪

新しい爪。バケットの爪のことを
ツース
と言います。
新しい爪は、掘削用に取っておきます。

こちらは、ピンが横からはいるタイプのすり減った爪。ペリカンの口には、古い爪の方が外側の2本が邪魔にならないです。

多くのミニバックホウは、このように首を振ることができますので、道路からU字溝の掃除をすることができます。
ペリカンをつけると、最初は操作が難しいんですが、慣れればそのまま土をすくってダンプに積むことができます。

もちろん、手作業がなくなるわけではありませんが、それでもだいぶラクになりました。
キレイになって、側溝の機能も回復しました。
ペリカンの口は、まだ特許をとっていないので(笑)必要な方は自分で作ってください。
平らなツメもあるよ

バックホウには、平らなバケットもあり、砕石を均したりするのに便利なんですが、平らなツメをつけると代用できます。
平らなツメは、
ツース盤
と言って、オプションで売っていますね。
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