若きキャベツ農家のヨースケが、何百万円もかけて、キャベツの苗を育てる
ビニールハウス
を建てたんですが、あてにしていた用水路に、
生活雑排水
が流れ込んでいたために、井戸を掘ってほしいと依頼がありました。
昔ながらの集落は排水垂れ流しが多い
キャベツの苗を育てる、ビニールハウス。
気が遠くなるような量の、苗が植わっています。
ヨースケは、この大きなハウスを、3棟も建てました。
もう、600万円!
も、投資してしまったのです。
この畑の横には、集落を流れてくる用水路があるんですが、この川に、
洗濯機からの雑排水
が、流れ込んでいたようです。
夕方などに、洗剤の泡が流れてくるんです。
昔ながらの集落ですので、下水道が入っていても、お金の問題から、
接続していない家庭
が、けっこうあるんです。
この水では、元気で安全な、高原野菜がつくれません。
そこで1日3回、働き者の奥さんが、2トントラックで水を汲んできて、あげているんです。
これでは、3人の子育てと、農家の仕事で、時間がいくらあっても足りません。
参考記事>>キャベツ畑に丸太の橋をつくる 雑木の有効利用【その7】
バックホウ(ユンボ)で掘りまくる
井戸掘りは、いろいろなやり方がありますが、いつもこれ。
バックホウ(ユンボ・パワーショベル)で掘りまくるだけです。
バックホウの大きさは、そのバケットの容量で区分されることが多く、今回の大きさは、
0.45㎥(コンマ ヨンゴー リューベー)
クラスになります。
バックホウで井戸を掘る際に注意することは、安全はもちろんですが、
ハンパない土の量
になることです。
掘り出した土の置き場が必要なんです。
また、石も大量に掘り出すことになりますが、この石は、後ほど埋め戻しに使いますので、
ていねいに分別して
おきます。
大きな石をとったら、水が【ジャージャー】と出てきた!
簡単に掘れたのは約2メートルまで。
この下には、硬い砂と、石の層になりました。
我が家の井戸を掘った時もそうだったんですが、この固い層を掘りぬかないと、水は出てこないでしょう。
参考記事>>DIY バックホウで井戸を掘る
案の定、4トンくらいありそうな、巨大な石が出現。
この石をやっとのことで起こした途端、水が
コンコン
というかわいいものでなく、
ジャージャー
と噴き出してきました。
写真ではわかりにくいですが、ホントにジャージャーと、音がしています。
思わず飲んでみたくなるような、きれいな水。
実際に、飲んでみたところ、冷たくて、甘い水だったんです。
井戸本体はリサイクル品で安上がりに
ハウスに水を回すシステムには、
毎分300リットル!
の水が必要ということなので、水源の周りの穴を広げ、リサイクル品のU字溝をふせて、貯水槽の容量を確保します。
また、井戸の本体も、リサイクル品のヒューム管。直径60㎝です。
ヒューム管には、穴をあけておきます。
このまわりに、分別しておいた石を埋め戻します。
一応、井戸本体は完成
一晩でこれだけの水がたまりました。
やはり、
御射鹿池
の水系ですので、緑色っぽいです。
参考記事>>日本のため池100選の御射鹿池 信州はため池だらけです
ざっとっ水量を計算してみると、
90万リットル!
の水量があります。ここに、石をぎっしりと詰め込みます。
石を詰め込んだ上には、左下に見える、黒いネットを敷いて、その上に土を埋め戻します。
予算の関係で、すべてリサイクル品。丸いヒューム管の、上の段は、四角い
ボックスカルバート
になりました(笑)。
吐出量、0.12m3/minの水中ポンプ2台で、水を全部抜くのに5時間かかりますので、圧力の損失を無視して計算すると、
1晩で72立方メートル
の水が、使える計算になります。
このあとの設備の工事は、農協からのポンプやさんにバトンタッチ。
来シーズンからは、水やりが自動化していますので、すこしは時間にも、余裕ができると思います。
【追記】
実際に水やりを始めたところ、
2時間かかっていた
ものが、わずか
9分!
で済むようになって、とても喜んでいました♪
こちらもおすすめ>>井戸水は夏冷たくて冬温かいってほんと?
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