山の中では、普段まちなかではあまり見かけない建設機械が活躍しています。
今回は、そんな珍しい重機たちを紹介します。
基本形はパワーショベル、またはバックホウ
私が最初に、山林を切りひらいて
山暮らし
を始めるとき、パワーショベル(または、後ろ向きに掘っていく機械なのでバックホウ・ユンボともいう)に、つかみ機をつけた重機を借りて、開拓作業を行いました。
この機械を運転するには、当時、
- 車両系建設機械(整地・運搬・積み込み等)技能講習修了証
があれば乗ることができました。
その後、法律が変わり、この
つかみ機
が付いた機械は、
- 車両系建設機械(解体)技能講習修了証
も、あわせて必要になりました。
さらにさらに、こういった重機で、モノを吊って落下させる事故などが多発したことから、モノを吊る作業は、
移動式クレーン仕様
でないと、やっちゃダメ、ということになりまして、これの運転には、
- 小型移動式クレーン運転(5トン未満)技能講習修了証
も必要になり、建設業者は、あとからあとからたくさんの免許を取らなければならないように、
天下りさん
たちに、仕組まれています。
無限に広がる、油圧機械のオプション
一般的なバックホウやつかみ機は、街中でも見ることができますが、林業の機械には、もっと面白いものがたくさんあります。
このつかみ機は、先端のアタッチメントが、材木をつかんで360度回すことが出来るんです。
機械式のつかみ機は、材木をつかむと、一定の方向にしか積むことが出来ないのですが、材木を回すことができれば、どんな方向にも積み込みすることが出来ます。
ただし、回した時に、長い丸太が機械自身にぶつかってくることがあるので、注意が必要です。
この日立の機械には、キャビンのところに
油圧ウインチ
が付けられていて、ワイヤーの届く範囲なら、どんなところからでも材木を引き寄せることが出来ます。
さらに、このつかみ機も360度回りますので、キャビンには丸太が飛び込んでこないように、頑丈なガードが付けられています。
こちらはクボタのミニ・バックホウ。
これにも、油圧のウインチが付いています。
つかみ機は、機械式です。小さい重機では、材木が回転すると危ないし、回転アタッチメントそれ自体も重たいですので、機械式が多いです。
イワフジのプロセッサ(造材機械)では、倒した樹木の、枝払い、玉切りを、1台ですべて行うことができます。
なんなら、伐採までできる、ハーベスタという機械もあります。
いずれにしても、可動部分が多ければ多いほど、操作は複雑で、
両手両足、両おやゆび、両脳みそ
を駆使する必要があり、1日中操作すれば、どっと疲れるがたまる機械なんです。
木材の運搬
木材は、
単価が安いわりにかさばる
商品ですので、運ぶときはなるべくたくさん積みたいんです。
このトラックには、
約50石(こく)
の材木が積んであるそうです。ホンマかいな。
2トンダンプにも、チャンネルをつけて、たくさん運べるように改造。
これで各現場から材木をあつめてきます。
材木がたくさんまとまれば、大型のトラックに積んで山から下りていきます。
そのほかの機械
遠くの木を伐採するために、65トンクレーンの、孫ジブを出しているところ。
遠くなればなるほど、吊れる重量は少なくなります。
私の愛車、三菱ジープで集材。
この昭和63年式ジープは、もう車検が取れなくなって、残念ながら売ってしまいました(売れたんかーい)。
代わりに、ホンダの軽トラックを購入。薪販売に活躍中。
ホンダも、軽トラックの生産をやめてしまいますね。
こちらもおすすめ>>クリの木を伐採・ジープのウインチで集材して薪にする
コメント
仕事をする車も凄いですが、三菱ジープに驚いてしまった(笑)。
「素敵な車をお持ちだ」と思ったら車検が取れずに手放されてましたか。
残念ですが2020年2月のブログに活躍の姿が残っているのが救いですね。
三菱ジープは一生乗ろうと思ってたんですが、サビには勝てなかったんです。