前回の記事では、3月に大雪が降った話をしました。
前回の記事>>3月に大雪 必ず必要になる雪かきスコップ7選
大雪が降ると、草を食べている鹿が、食べるものがなくなってくるのでいろいろ悪さをするのです。
少しの雪なら、笹などが雪の上の出ているのですが、いよいよそれも雪に埋まってしまうと、木の皮などを食べ始めるのです。
今回はシカが好きそうな樹木と、その防護方法について考えてみたいと思います。
「倒れた」赤松の皮
赤松の伐採をしていると、どこからともなくシカが寄ってきます。
チェーンソーで作業していてもお構いなし。
危ないので来ないでほしいのですが・・・
不思議と、立っている赤松の皮をかじることはありません。
夏でも必ず食べに来ますので、よっぽど好きなんでしょう。
もしかしたらマツヤニが好きなのかもしれません。
モミの木の系統、特にドイツトウヒ
八ヶ岳には、
八ヶ岳トウヒ
という、絶滅危惧種のモミの木があるんですが、数は非常に少なく、中部森林管理局では鹿防護柵をもうけて、大々的に保護しています。自然の状態で自生していることはめったにありません。
そのほかに、植林された
ドイツトウヒ
が非常に多く、鹿もこの木の皮が大好きです。
松ぼっくりがメチャクチャ大きく、クリスマスツリーにもなることから、庭木に植える家庭も多く、植えてすぐにシカにやられた話をよく聞きます。
植えてすぐでなくても、樹齢30年とか50年のやつでも食べちゃいます。
一周ぐるりとやられると、その木は枯れてしまいます。
枯れた木は、いつ倒れるかわかりませんので困っちゃいますね。
それでなくても、この木は
台風で倒れやすい木ナンバーワン
なんです。植えるとしたら、防護柵は必須です。
太い木には一本一本防護ネットをするのがおすすめです。
木の成長を考えて、すこし大きめに囲っておきましょう。
シャクナゲ
ロードデンドロン、シャクナゲ。
八ヶ岳に自生しているのはハクサンシャクナゲと、キバナシャクナゲ。
花が全体的に白からクリーム色、標高が高くなるにつれて黄色っぽくなってきます。
園芸種で売っているのはピンク色系統の
アズマシャクナゲ
が多いですね。
これも鹿さんは大好きです。全体で囲うのがおすすめですが、花が見えなくなってしまうというジレンマがあります。
その他 園芸用コニファー類
ヒノキの仲間のコニファーたちも、シカの餌食になりやすいです。
コニファーガーデンを夢見て、いろいろなコニファーを植えることがありますが、そんな時はもう、
全体を囲っちゃいましょう。
コニファーとはちょっと違いますが
イチイ
も大好きですね。
上の写真は、食べられた後に慌てて囲ったエメラルドですが、
手遅れです。
そうなる前に、
電気柵で囲っちゃう
農業用に、電気柵のキットが販売されています。
鹿には、効果はかなりありますが、人間が触っても、
痛いです。腕時計も壊れます。
山の中で仕事をしていて、降りてきて外に出られなくなって、無理やり出たら時計が壊れました。
ですので、一定の間隔で、出入口と、危険を知らせる
コーションプレート
が必要です。
単純に柵で囲う
電気柵で囲うのも、いかにもという感じがします。
ガーデニングの雰囲気はないですね。
このようにネットで囲うだけでもかなり効果がありますが、網を破ってくる小動物がいるので注意が必要です(アナグマ、ハクビシンなど)。
ドッグランで囲う
犬を飼っていれば、シカはそんなに近づいてはきません。
ドッグランを作って中で愛犬が走り回っていれば、ぜったいにシカは来ないでしょう。
ただ、犬の方に教育が必要です。
本能的に、毒の植物は食べないと思いますが、園芸植物には有毒のものも多いので心配です。
水仙とかジキタリスとか。
ワイヤー式ドッグランで犬を飼う
なので私は、愛犬リリー(ビーグル、メス)をワイヤー式ドッグランで飼っていました。
- 走り回れること
- ビーグル犬の大きな声
で、鹿も寄ってきません。ただ、何回かシカの大好物
ギボウシ
を食べられたことがありました。
まとめ
私が今まで見た、シカが食べていた木を紹介します。
- 倒れた赤松
- モミの木、特にドイツトウヒ
- シャクナゲ
- ヒノキ系のコニファー
- イチイ
そのほかにも - ウワミズザクラ
- バラの苗
- サラサドウダン
- やなぎ
- タラの木
などですかね。これらは樹木類ですが、園芸用の草本類ではその数は倍増します。
車山のニッコウキスゲなどもその被害は深刻です。今では、有毒植物の
レンゲツツジと、
トリカブト
が、多くなっています。
鹿の増えすぎは、山暮らしでも頭の痛い問題なのです。
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