山の中の土留めや、簡易的なやぐらを組む際に、丸太を針金で縛ることがあります。
この時に使われる針金は、なまし鉄線というものなんですが、
番線(ばんせん)
と呼ばれることが多いです。
なまし鉄線の太さをあらわす、8番線、10番線を略して、番線と呼んでいます。
人形(にんぎょう)番線のしばり方
番線の中で、とくに建築の足場などに使われていた、あらかじめ二つ折りになっている番線を、
人形番線(にんぎょうばんせん)
といいます。
現在では、建築の際に、丸太の足場を使うことはありませんが、その使いやすさから現在でも売られています。
まずは時計回りに巻きます
まずは二つ折りの番線を、時計回りに巻きます。
シノを突っ込んでさらに時計回りに
シノは、ラチェットレンチの後ろについているタイプです。
現在では、建築足場を組む際、
17ミリ-21ミリ-ラチェットレンチ
を使うことが多く、とび職のお兄さん方も、これをシノがわりにしている方が多いですね。
これを番線の輪っかに突っ込みます。
時計回りに回します。
途中で、てこの原理で上に引っ張ると、よく締まります。
完成。これがいちばん簡単な基本形となります。
番線が飛び出ていると危ないので、ハンマーなどでたたいて、飛び出た部分をつぶしておきます。
人形番線あや掛け
後ろをあや掛けにする場合。
人形の股の部分を差し込み、後ろをあや掛け(ばってん)にして前に持ってきます。
時計回りは、一緒です。べつに時計回りでなくてもいいんですが、統一したほうがわかりやすいです。
長いほうを一緒に巻き込んでみましょう
人形番線の、輪っかにシノを差し込み、残っている長いほうを
シノに対して反時計回り
に巻き付けます。
巻き付けた長いほうを左手で持ったまま、シノを時計回りに巻いていきます。
こうすると、こぶが大きくなり、より強力に締めることができます。
一本締めの方法
より太いものを縛る場合は、人形番線では足りないことが多く、
まき番線
を使います。
また、こちらの方が経済的でもありますね。
時計回りに2回転以上巻いてカット
まき番線を長いまま丸太に巻き付け、時計回りに2回以上ねじります。
長いほうは、
番線カッター(略してバンカタ)でカット。
ねじった結び目の右側に、シノを置きます。
これが昔ながらのシノですね。
シノに番線を巻き付ける
番線をシノに対して時計回りに巻きつけます。
1本目。
2本目。
長いほうを左手で持ったまま一緒に巻き込んでいきます
左手で長いほうを持ったまま、シノを時計回りに巻いていきます。
180度回したところ。長いほうが下にまきこむよう、シノの持ち手を少し下に下げるといいです。
がっちり食い込みました。
1本締めの場合、あまり締めすぎると切れてしまいます。
結束線の締め方
同じなまし鉄線でも、鉄筋を縛る細い針金を、
結束線(けっそくせん)
と言います。こちらも、使いやすいように二つ折の状態で売られています。
締めるには、ハッカーという専用の工具があると早いです。
結束線を鉄筋に通します。
結束線の輪っかをハッカーですくい取り、長いほうをハッカーに巻き付けます。
あとは、ハッカーを時計回りのくるくると巻いていきます。
くるくると回るように、なってるんです。
完成。
鉄とコンクリートが、熱によって伸び縮みする、
線膨張係数
が同じことから、鉄筋コンクリートが発明されたわけですが、その中の鉄筋は、こうして1本1本職人の手によって縛られているのであります。
結束線ですが、わたしは鉄筋を縛るよりも、シートでタープを作ったりするのによく使います。
参考記事>>グリーンシートでタープを張る 薪割り作業場のシートの張り替え
番線縛りに必要なアイテム
- 番線
人形番線とまき番線 - シノ
ラチェットレンチが使いやすい - 番線カッター大・小
略してバンカタ。略さなくてもいいよね。10番線くらいなら、片手用の小さいもので切断可能。 - 結束線とハッカー
登山道の落石防止の土留めをつくる私。
番線はあや掛け、人が触れないように、後ろ側で縛っています。
こちらもおすすめ>>いろいろな土留め工 DIYでもできるかな
コメント
This post was truly remarkable, especially because I was looking for thoughts on this issue last Thursday.7
特に私は先週の木曜日にこの問題についての意見を探していたので、この投稿は本当に注目に値しました。
I’m glad I was of help!