2年前の秋に、ある集落で水路の工事をしました。
その水路の横に住む老夫婦。
おばあちゃんの出身地が、私の住む集落だったことから話がはずみ、最後に名刺を渡してあったんですが、この春、垣根のせん定をしてほしいとの依頼がありました。
垣根の種類は、
イチイ
です。
山の方ではシカに食べられます
イチイは、寒さに強く、新しい芽がどんどん出てきて、強くせん定できることから、生け垣によく使われています。
美しく刈り込んだ、イチイの垣根は、山あいの集落の風景には、欠かせないものです。
ただ、イチイは、シカが大好きな樹木です。
すぐにシカに食べれれてしまうので、ホントの山の中では、植えない方が賢明です。
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あばあちゃんが毎年せん定していた垣根
こちらが作業前の垣根。
向こうに見えるのは、お隣さんの家で、おばあちゃんの家はこちら側です。
住宅地の垣根は、お隣さんに枝が伸びるし、せん定する際も、お隣さんの敷地に入ってしまったりと、いろいろ大変なんです。
見た感じ、キレイにせん定されていますが、おばあちゃんはこの垣根を、
毎年一人で
せん定されていたというから驚きですね(おじいさんは少し体調がよくないんです)。
背が届かなくなったので低くしてほしい
このきれいな生け垣。
でも、おばあちゃんがこの先手入れをするのに、背が届かなく、脚立にのっての作業も危ないので、低くしてほしいとの依頼でした。
高さは1.8mくらい。
これを、1.2mくらいにしたいので、のこぎりで切り戻していきます。
また、お隣さんとの境界側は、思い切ってすべての枝を切りました。
私が切った枝を、おばあちゃんがトラックまで運んでくれます。
おばあちゃんはもう、80歳を越しています。
この年でも、マニュアルの軽トラックを運転して、生活しています。
長野県の長寿の秘密がここにあります。
作業完了。かなり強せん定したので、小枝が少なく、頭がそろいませんが。
お隣さんの窓が見えるようになりました。
これなら、脚立を使わなくてもせん定できそうです。
「おばあちゃん、これであと10年くらいは、手入れが楽になるよ」と、わたし。
「10年も経てば、もうこの世にはいないよ、あっはっは、」おばあちゃん。
いやいや、その足腰でしたら、100歳以上はいけますよ。長生きしてください。
おみやげに石臼をもらう
作業がおわって、お茶をごちそうになりました。
雑談をしていると、
「だれか、石の臼が欲しい人はいないかね?」
と、蔵の横に転がっている、石臼を指さして言います。
エ、おととい、臼が欲しくて作り始めたところなんですけど。
石臼は、いわゆる粉ひきの臼ではなく、石でできた、餅つきの臼。
まさに、
欲しかった、餅つきの臼
が、あっけなく手に入ってしまったんです。
(ナラでの臼づくりは、やりますよ。まだその1ですもん。)
おばあちゃん、ありがとうございました。
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コメント
当地内でも櫟の生垣を見かけますがほとんど丸坊主です。
特に4,5年前までカモシカが数頭住み着いて食べているのを目撃しました。
しかし、硬そうな葉をよく食べられるなと感心していましたが。
シカに聞いてみないとわからないんですが、大好きそうですよね。
少し、里に下りればシカはいないんですが・・