御多分に漏れず、わが町の山間の不耕作地にも太陽光発電ブームに乗った投資家によって、たくさんの太陽光発電所ができています。
太陽光発電はサステイナブルなエネルギーなのだろうか?
そんな議論もする間もなく、茅野市にもいつの間にかたくさんの発電所ができています。きっと、八ヶ岳登山の折には、山頂からの景色にたくさんのソーラーパネルが光っているのが見えることでしょう。
今回の依頼は、ソーラーパネルの影になるハルニレを伐ってほしいというものです。この木のせいで、発電効率が著しくわるいとのこと。
そんなこと最初から分かっていただろう!
と突っ込みたいのをガマン。私の推測ですが、発電の利益が上がったこともあり、地主との話が進み、発電所側の負担で (当たり前ですかね) 伐ることになったのでしょう。
ハルニレとは
【ハルニレとは】
・北日本を中心とした寒冷地に分布する落葉高木。沢沿いなどの湿地に多く、樹高は最大で30m以上に達し雄大な樹形となる。生育に適した北海道では特に大木が多い。
・春に花が咲くため、秋に開花するアキニレに対してハルニレというが、単にニレという場合は本種を指す。開花は3~5月で、若葉が展開する前に咲くものの、高い場所に咲くため目立たない。雄しべと雌しべを持つ黄緑色の両性花で、10個前後が束になって咲く。花は小さいが花言葉は「威厳」で、雄大な樹形にちなむ。
庭木図鑑 植木ペディアより引用
受け口をいれたら、樹液がふきだしてきたよ。
濡れているから「ヌレ」、
なまって「ニレ」、笑える。
今回の伐倒に使用したアイテム
チルホールTU-16一式
チェンソーはスチールMS261CMの45センチバー。
この元玉の直径が85センチあったのでぎりぎり届きましたね。切っている最中に水が噴き出しきて、抵抗がかなり増えたので、クサビを打ち込みました。
ワイヤーをかけてテンションをかける
チルホールが1.6トンまで引っ張れるのでシャックルも鍛造品の強力なものです。
先に伐倒した根っこの根張りをおとしてチルホールのアンカーに。
受け口・追い口をいれて伐倒成功?
受け口とは木を倒したい方向に45度の切り口を、木の直径の1/3程度まで入れることです。
受け口の切り方で、伐採の方向がほぼ決まってしまいますので、慎重に。
ここにチェンソーのバーを当てて、ガンマークで方向を確認しましょう。
追い口とは、受け口の少し上を反対側から伐り進んでいくことです。
木の重心が受け口側にあると、途中まで切ると倒れていくでしょう。
参考記事>>伐採の方法 初級編 スチールMS261C-Mで直径85㎝のカラマツを倒す
今回は、重心の反対側にたおさなければならなかったので、チルホールで引っ張ってるわけです。
たおされたハルニレ。切り口にギザギザしたところが見えるけれど、この切り残しを
ツル
と言いまして、ここがちぎれるまで倒れ方がコントロールされています。決して全部切ってはいけません。
と、偉そうに言ってますが実はチルホール1台では引っ張り切れず焦ってもう一台取りに帰って、やっと倒れたのです。なので、写真を撮ってる場合じゃなかったのです。
思ったよりおもかったですねー。
さらに、太陽光発電所のほうに傾いてましたから。やばかった(汗)。
こんだけ薪があれば安心だね
たおしたハルニレは薪にするつもりです。
ケヤキと同じ仲間なので、薪にはいいと思います。においもケヤキに似て、個人的にはあまり好きなにおいじゃないですけど。
この樹液の量を見ると、乾燥に時間がかかりそうですねー。
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