今回の伐採現場は、屋根の上に覆いかぶさったクリの木。
急斜面の別荘で、クレーンは入れませんので、
チルホールと滑車をクレーンがわり
にして、安全に倒したいと思います。
今回のアイテム
- チルホールT-7、2セット
- 滑車とワイヤー殺し(タコマンクリップ)
- はしご
- チェンソー
- 長い玉掛けワイヤー(30メートル)、短かめのワイヤーたくさん、シャックルなど
傾いたクリの木を隣のカラマツに引っ張り上げてから下ろす作戦
そのまま伐採すれば、確実に屋根の上に倒れそうなクリの木。
隣のカラマツの高い位置に滑車をつけ、一度そこまで引っ張り上げてから、ゆっくり下ろす作戦です。
まず、隣のカラマツの高い位置にはしごで滑車をつけ、長いワイヤーを通します。
長いワイヤーは、クリの木を引っ張り上げる
あげしろ
と、そのあとゆっくり下ろす
さげしろ
が必要なので、30メートルのワイヤーを使用しました。下げていく途中に、ワイヤーの輪っか、
アイスプライス
があると、それ以上下げることができなくなってしまいます。
一方をクリの木に玉掛け。
もう一方に、タコマンクリップ(通称ワイヤー殺し)をつけて、チルホールで引っ張ります。
ワイヤーを、任意の位置で引っ張りたいときには、ワイヤー殺しを使います。
タコマンクリップ、キトークリップなどの商品がありますが、これらを使うと、ワイヤーは傷んできますね。
こちらのチルホールが、クレーンの代わりになります。
さらに、屋根方向に倒さないために、屋根と反対方向にも、控えのチルホールをはっておきます。
たくさん使用する、シャックルやフックには、山の中で見失わないように、ピンクのテープをつけてあります。
いざ、伐採
スチールMS261Cで受け口をカラマツ方向に伐ります。
追い口は、屋根の方向から半分だけ入れ、滑車のついているチルホールを巻いていきます。
ほとんど、折れるように、クリの木はカラマツへと張り付いてきました。
この状態で、今度はゆっくりと下ろしていきます。
チルホールは、引っ張るのもゆるめることも、レバーの差し替えで簡単にできるんです。
ゆっくりと地上に下ろすことによって、
安全な伐採
ができました。
根元は、すこし腐っていました。
今回伐採しなければ、いつかは倒れていたかもしれません。
今回の伐採、全部厄介でした(笑)
今回のような伐採方法は、
- 伐採する樹木が途中で折れない。
- ワイヤーが、絶対に切れない。
- チルホールが故障しない。
などが、絶対条件になります。
道具の点検、樹木の状態など、必ず確認しましょう。
ひとまず伐採完了。これで安心ですね。
それにしても、急こう配の高台に建っているこの別荘。
道具の上げ下げだけで、明日は
筋肉痛
に、なりそうです(笑)
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