販売用に薪を作っているんですが、仕入れの関係もあって、ナラ100%ではありません。
雑木薪として販売していますが、今回はその種類と特長を紹介したいと思います。
コナラ・ミズナラ
やっぱり、メインはナラを集めています。
薪としては、信州のこの辺りでは一番優れていると思います。
- 割りやすい。
- 火力もある。
- いい燠ができる。
- 香りがいい(燻製にも使いますね)。
- 入手しやすい。
伐採しても、切り株から萌芽更新(ほうがこうしん)しますので、昔から薪として利用されてきました。
ナラの比重は0.68。それほど重いわけではありません。薪の場合、比重=火力と考えて、差し支えありません。
割ってみると、四角く点々と光沢のある模様が付きます。
乾いてもこの模様は消えませんので、見分ける際のポイントになります。まれにこの模様が付かないときもありますが。
たまに、ナラ薪として販売しているものの中に、クリが混ざっているものがありますので注意しましょう。
ナラの薪にはささくれが結構できるんです。
クリ
クリの木は、何よりも割りやすいです。
すべての薪の中で、いちばん割りやすいです。
割った断面は、まっすぐキレイな断面になります。ここが見分けるポイントですね。
クリの木は乾くとがっかりするくらい軽くなりますが、比重は0.55です。それほど薪として劣っているとも思えません。
燃やすと、パチパチと非常ににぎやかで、いかにも火を焚いているという感じがします。
今日一番のクリの玉切り。直径50cmですが、クリならこれでも斧で割れちゃいます。
ミズキ
ミズキは材が非常に白く、こけしの材料にも使われています。
名前の通り、水が非常に多く含まれていて、乾くまでに時間がかかりますね。春先に伐採すると、オレンジ色の樹液が噴き出し、まるで血液のようです。
若い木は、まっすぐに伸びて、薪割りもしやすいんですが、大木になってくると中の方が黒くなり、粘りが出てくるので、キレイに割れなくなってきます。
ミズキの比重は0.67。火力は結構ありますね。
ケヤキ
ケヤキは、神社などに大木があるように、寿命の非常に長い樹木です。
薪にするのは、若いうちだけですね。
材が非常に硬く、皮も硬いため、割りづらいです。さらに、乾燥してしまった丸太は、絶望的に硬くなっちゃいます。
仕入れたらすぐに処理したい木です。
ケヤキの比重は、0.62。割と地下水が豊富なところに生えていますので、水分は多いです。芯の方は赤っぽく、辺材は白っぽいです。
ヤマザクラ
山桜は、薪にすると香りのよい薪になります。
こちらも、燻製につかいますね。
参考記事>>シカ肉のおいしい食べ方 タタキと燻製を作った
桜の比重は0.6です。細い桜の木は、ほとんどキノコの原木にしちゃいます。こちらも芯材は赤っぽく、辺材は黄色っぽいです。
参考記事>>薪の原木を利用してキノコの栽培を始める たくさんとれたよ
ニセアカシア
一般的に、アカシアというと、このニセアカシアのことを指すことが多いです。日本名はハリエンジュ。外来種です。
材にはトゲがありますが、薪にするくらいの木になると、丸太の方のトゲはほとんどなくなっちゃいます。
アカシアのはちみつなど高級品もありますね。花の時期にはいい香りが辺り一面に漂います。薪にする時には、マメ科の植物だけあって、マメの香りがします。
ニセアカシアの比重は0.77です。薪としてはかなり優れていますし、河原などに群生して、支障木として伐採されることが多いので、手に入りやすい樹木です。
まとめ
私の販売している雑木薪はだいたいこんな感じですが、もっとたくさんの種類を自家用などには使っています。
割とマニアックな木もありますので、また紹介したいとおもいます。
なお、本文中の比重に関しては、平均的な乾燥した際の数値であって、木のはえている環境などによって変化することがあります。
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