引き続き、昨日からの伐採現場。
私は、好きな食べ物は最後に楽しみたい方なので、伐採でも、いちばんおいしそうなやつを最後に残してありました。
約60度の角度で、発電所方向に傾いているアカマツ。直径60センチ。
おなかいっぱいです、もう許して、ごちそうさまでした(;´Д`)
といいたいところなんですが、このアカマツを垂直まで起こして、さらに反対側の山側に倒したいと思います。
ワイヤーが切れまくったので、今日は4分ワイヤー
昨日の雑木の伐採では、ワイヤーが切れまくりました。
9ミリのワイヤー3本です。
ベテラン山師たちは、令和の現在でも
尺貫法
を使っていますので、9ミリのワイヤーは、
3分(サンブ)ワイヤーです。
ちなみに材木の体積は、石(コク)ですね。
1石の材木が、実際に何立米あるのかは、私の周りの山師は誰もわかりません。適当です。
(正解は10石で、2.78㎥です)
今日は最悪な角度でそびえたつ、アカマツの伐採ですので、3分ワイヤーでは不安でした。
4分ワイヤー(12ミリ)と、それに対応したチルホール、
TU16(けん引能力1.6トン)
を、メインに使い、T7(けん引能力750㎏)を補助に使いたいと思います。
昇柱器をつけて高いところにワイヤーを張る
最初に、2連梯子でワイヤーをつけましたが、遠くから眺めると、まだまだ頭の方が重そうでした。
これでは、引っ張っている最中にツルがちぎれ、大木の
空中一回転
になりそうでしたので、昇柱器でさらに登っていき、もう少し上にワイヤーを張りなおします。
真ん中が4分ワイヤーにTU16、左右が3分ワイヤーにT7で、それぞれ引っ張ります。
しっかりと3本のワイヤーを張ってから、つるを多めに残して伐採。
チェンソーの作業は、1分くらい。4分ワイヤーの方向に受け口を入れ、追い口を入れます。
ハンドルを2人で巻いたら安全ピンが飛んだ
力学の問題なんですが、チルホールのワイヤーの角度と、アカマツの傾いている角度の差が、あまりないために、1.6トンの力で引っ張っても、なかなかアカマツが起きてきません。
あまりにもチルホールが巻けないため、ベテラン山師のGさんと2人でハンドルをにぎり、力いっぱい巻いたら、安全ピンが飛びました。
無理な力がかかると、このアルミのピンが破断するように設計されているのです。
チルホールの安全ピンは、ハンドルの中に予備が入っています。常に、予備を補給しておかないと、にっちもさっちもいかなくなってしまいます。
ハンドルをつけなおし、今度は作戦をかえて、T7の方を2人でそれぞれ目いっぱい巻き、そのあとTU16を一人で目いっぱい巻く。
この作業の繰り返し。Gさんはおじいさんですので、私がT16を巻いている間に休んでもらいます。
一度のスパンで、約5㎝ずつ巻けてきます。垂直になるまで、あと3メートルは巻かなければなりません。
地獄のような時間が過ぎていきます。
やっと起き上がってきて軽くなったと思ったら倒れたよ
チルホールを巻き続けること1時間。
アカマツが起き上ってくるにつれて、ハンドルが軽くなってきます。
わたし、普段からちから仕事をしていますので腕力には結構自身があったんですが、もうこの時点でヘトヘト。
アカマツはやっと垂直になってきました。
この後は、GさんのT7の方を巻いてもらえば、この通り斜めになって倒れていきました。
私はその場にひっくり返り、空を見上げたまましばらくは動くことが出来ませんでした。
これで、今回の伐採現場は完了。
おつかれさまでした!
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